「夏こそが受験の天王山。頑張り抜いて、一歩でも志望校合格に近づくぞ!」。意気込みはすごかったのですが、夏休みが終わってみれば、残ったのは敗北感だけ……このような受験生の事例は山ほどあります。挫折の原因は、分析を待つまでもなく、自己管理ができないことに尽きます。夏休みは、遊びなどの誘惑が多く、自己管理に不安な現役の人は、高校の補習授業を受講しなさい、と勧めているのもそのためです。課題は補習授業のない日の勉強法です。補習授業は、一般に通算二十日ぐらいなので、夏休みの半分は、自習にならざるを得ません。挫折の要因は、その際の勉強法の在り方です。計画どおりに一人黙々と勉強をこなすのは、強い精神力を要し、ストレスと苦難を伴います。勉強が行き詰まった場合やストレスを感じたときは、気分転換に、勉強場所の変更も効果的で、多くの受験生が取り入れています。午前中は自宅で、午後は図書館、夜は自宅と勉強場所の環境を変えるのも一考でしょう。
入学したらすぐに今度は大学受験に向けて準備というわけです。こんなに子どもを勉強に追い立てていいのでしょうか。少しでも早く先の範囲を学習、大学受験に即した無駄のない効率的な勉強……、そうした「新幹線」のようなわき目もふらず目的地にまっしぐらという勉強は、確かに大学に受かる可能性は高いかもしれません。が、長い目で見たとき、決して子どものためにならないでしょう。勉強一辺倒ではなく、部活の厳しい練習、なかなか意見がまとまらない委員会活動、夜までがんばった文化祭の準備、グループで一つのことを成し遂げた経験……、そうしたことの一つ一つが自然と子どもに人間関係の持ち方、社会生活を送るうえでのスキルを身に付けさせるのです。そういう意味で、学校生活(集団生活)のさまざまな要素を切り捨てた「新幹線」のような学校は、大学に合格させてはくれても、子どもが社会に出たときのことを考えると疑問です。もちろん難関大学に進めればそれに越したことはありません。言いたいことは、学校生活のいろいろな場に参加しながら、しかも、しっかり勉強する、そうしてほしいということです。
志望校について考えるときに、知っておいたほうがいいの「コース制」の仕組みです、年々、「特進コース」「難関大学進学コース」といったコースを設置し、入学試験自体も「コース」別にする私立中学が増えています。学校がこのようなコースを設置する狙いは、一般コース(名称は「総合コース」などいろいろ)とは別枠の少人数の募集をすることで、偏差値表の高いところに校名が載るようにすることにあります。そうすることで学力が高い層に受験してもらおうという狙いです。「特進コース」「難関大学進学コ一ス」といったコースの入試の多く試上位校と併願受験のしやすい「午後入試」になっているのもそのためです。ですから、入試自体を分けている学校の場合では、当然「コース」によって入試の難しさに違いが生まれます。
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