ドル高是正に転じたアメリカ経済はどうだったのでしょうか。この点はすでに詳しく前章で触れましたが、80年代前半のレーガノミックスの下で生じた、根深い三つ子の赤字は、ドル高是正によってもなかなか改善の兆しが現われませんでした。そして87年10月には、ニューヨークの株式暴落“ブラック・マンデー”が勃発しました。この時点では“ドル高是正”ではなく“ドルの信認低下によるドル下落”に動きが変ったところが見逃せない重要な点です。しかし、幸い日・独をはじめとする各国中央銀行の協調と、一方アメリカの貿易収支の改善傾向がようやく現われてきたことから、1929年のような大恐慌に陥ることなく、ドルは小康状態に戻りました。その後、89年から90年にかけてやや円安となりましたが、それは、日本サイドの政局不安などにより、日本からの資本流出が増大したためです。
生計を一にする父親を事業専従者にして、年間60万円の給料を支払ったような場合はどうかというと、やはり答えは「NO」なのです。しかし、個人事業を法人化した上で、法人から妻や父親に同じ額の給料を支払った場合には、答えは一転して「YES」に変わります。なぜなら、個人事業の事業専従者は、年間の所得金額にかかわらず、配偶者控除や扶養控除の対象にならないからです。このように、配偶者や扶養親族に年間103万円以下の給料を支給した場合でも、個人事業者が給料を支払うと配偶者控除や扶養控除の対象になれなくて、法人が給料を支払うと控除の対象になるというのが、税法上の扱いなのです。つまり、個人事業を法人化すると、生計を一にする配偶者や親族に支払った給料が法人の必要経費になると同時に、配偶者控除や扶養控除により事業主個人の所得が圧縮され、税金を安くすることができるのです。これも法人だからこそ可能になる節税の一つです。
ここまで拡大をつづけてきた中国経済が、なぜいまになって失速し始めたのだろうか。じつは、中国経済はいくつかの難題を抱えているのだ。まずひとつ目は、人民元の切り上げ問題だ。2006年、中国は巨額の貿易黒字を背景に約1兆685億ドル(約96兆円)もの外貨準備高を計上した。いっぽう、人民元はレートが低い(安い)ままだったので、輸出においては高い価格競争力をもっている。こうした状況にあるため、中国は世界の市場から対等な立場で競争しろと責められている。2005年には、中国は人民元の2%切り上げを実施したことがあるが、まだ割安感は否めず、さらなる切り上げに踏み切るべきか否かが大きな課題となっている。ふたつ目は、地域間格差が顕在化してきたことだ。
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